瓦屋根のメンテナンス方法について

瓦屋根

 

瓦屋根と言えば、メンテナンス不要なイメージがあります。

確かに、粘土瓦は長持ちするため、60年以上の耐久を期待できます。

しかし、粘土瓦は問題なくても、その他の部分が残念ながら劣化して傷むため、メンテナンスが必要となるのです。

ここでは、瓦屋根のメンテナンス方法について、解説していきます。

 

瓦のメンテナンス方法

漆喰補修

 

劣化症状

 

瓦の棟部分には、漆喰という塗り物があります。

この漆喰は、棟瓦の崩れを防ぎ、雨漏り防止に役立っています。

しかし、年数が経つと表面がボロボロと剥がれてくるため、塗り直しが必要となります。

 

施工手順

 

既存の漆喰を剥がしてから、新しい漆喰を盛土に塗って仕上げていきます。

日数は、1~2日日間で仕上がることが多いです。

 

銅線巻き直し

 

劣化症状

 

棟瓦は銅線で固定されています。

この銅線は、年数が経つと劣化して切れてしまいます。

巻き直すには、瓦を積み直していくしかりません。

 

施工手順

 

瓦の積み直しか、コーキングで固定していきます。

 

棟瓦の積み直し

 

劣化症状

 

棟瓦の積み直しは、上記の銅線を巻き直す場合や棟瓦の倒壊、ずれなどが激しい場合に行っていきます。

 

施工手順

 

既存の棟瓦を解体しながら、盛土や漆喰も処分していきます。

フラットな状態にしてから、新しく漆喰を盛って土台を形成していきます。

その土台に、のし瓦を積んでいき、最後に丸瓦を積み、銅線で固定して仕上げていきます。

 

瓦の葺き直し

 

劣化症状

 

瓦屋根の不具合は棟瓦や粘土瓦の劣化だけではありません。

その下地も劣化して腐食してきます。

下地というのは、野地板や桟木のことです。

これらは、瓦を固定するためにとても重要な役割を果たしています。

腐食してしまうと、瓦がずれたり、外れたりする原因となります。

そのため、この下地だけ補修していく工事を葺き直し工事といいます。

 

施工手順

 

既存の瓦屋根を解体していきます。

その後、新しいベニヤを張り、防水シートも新しく張っていきます。

その上に桟木も取付けて、解体した瓦をまた戻して完了となります。

 

瓦の葺き替え

 

劣化症状

 

葺き替え工事は、屋根葺き直しを行う目的にプラスして、耐震性の向上を目的として瓦から軽量の屋根材に張り替える工事となります。

 

施工手順

 

葺き直しと同様に、瓦を撤去して、ベニヤと防水シートを張っていきます。

仕上げに、瓦を戻すのではなく、新しい屋根を葺いて仕上げていきます。

新しい屋根には、スレート系、シングル系、金属系、自然石粒系などがあります。

 

まとめ

 

瓦屋根も年数が経つと不具合が生じるためメンテンナンスが必要となります。

あまり放置せずに、適切な時期にしっかりと修理を行っていきましょう。

屋根リフォーム契約書のチェックポイント

家と電卓

 

屋根リフォームの規模や金額に関わらず契約書をきちんと作成し、事前に確認することはすごく大切なことです。

なぜなら工事が終わった後に希望の仕上がりと違っていたり、金額が違っていたりすると大きなトラブルになるからです。

では、屋根リフォーム契約書のチェックポイントを考えてみましょう。

 

工事請負契約書の確認

 

まず最初に確認するのは工事請負契約書になりますが、工事内容や金額や支払い方法、工事の期間が記されています。

工事内容については、見積書もり書と見比べて内容に違いがないかどうかを、しっかりと確認していきましょう。

(見積書の確認方法は後半に記述しています)

支払い方法は始まる前に半分、完成してから半分というのが多いですが、どのような支配方法なのか、そしてきちんと記載されているか確認が必要です。

工期に関しても無理がない日程かどうか確認していつまでには終わるのかはっきりします。

次に確認するのは、工事請負契約約款ですが、これには工事が遅れた場合の違約金や損害が生じた場合のこと、問題が生じた場合の解決方法などが含まれます。

難しく思えますが、わからない点は相手に聞きながら確認した方がいいです。

特に業者側に有利になっている場合があるので注意が必要です。

 

見積書の確認

 

とくに確認が重要な見積書ですが、何度もみているからと言って油断してはいけません。

再度チェックして間違いがないか、仕上がりの色や使う材質などもきちんと確認します。

さらに設計図面を用意しているリフォーム業者が多いので、図面で仕上がりを確認します。

最近では3Dで設計図を描いて見せてくれるのでイメージしやすいことと思います。

最後に仕上がり表になりますが、見積書より更に細かくなります。

例えば、屋根葺き替え工事で屋根材の種類などはたくさんありますので、メーカーや品番をきちんと確認します。

商品については、カタログを見せてもらって、品番の最後までしっかりみてチェックしましょう。

 

最後に

 

契約書や見積もり書を確認することは骨が折れる作業ですが、後々トラブルが生じたらもっと大変です。

一つ一つ契約書をコピーしてもらってゆっくり確認しましょう。

最初にしっかりとチェックを行うことによりスムーズに屋根リフォームをすることができるのです。

屋根リフォームでの見積もり書の取り方

見積書|リフォーム・塗装業者の見積

 

リフォームは人生においてそう何度もすることではありません。

そのため、1社にだけ見積もりを依頼すると、高すぎても逆に安すぎて手抜き工事をされてしまうリスクに気づくことができません。

ゆえに、リフォームにあたっては必ず複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。

これを通してまずは、妥当な相場を把握するところから始めましょう。

ここでは、屋根リフォームでの見積もりの比較方法についてご紹介していきます。

 

見積内容を把握して適正に比較する

 

まず、屋根リフォーム条件や予算などを具体的にすべての業者に同じように伝えるように心がけることが重要です。

当たり前ではありますが、条件が違えば工事内容や使用する材料、工事費が変わってきてしまいます。

たとえば、少し細かい話にはなりますが屋根をリフォームする場合張替えやカバー工法などの工事の種類、使う塗料や種類や外壁材の種類が違えばかなり費用に差が生じてしまいます。

同じ条件でした見積もりだからこそ比較できるとともに比較する意味があります。

なお、その際にぜひ押さえておきたいポイントとして、工事費用が一般的に材料費・施工費・諸経費で構成されている、という点が挙げられます。

これら項目をある程度おさえたうえで、可能な限り詳細を記載した見積もりをすべての企業に依頼しましょう。

これは、項目ごとにかかる費用がわかればより比較がしやすく、見積もりの妥当性を判断しやすくなるためです。

 

見積依頼は2~5社がベスト

 

また、依頼先としては2から5社くらいにするのがおすすめです。

たくさんお願いして一番条件が良いところを探したい気持ちはわかりますが、多すぎてもすべての見積もり結果が出るのに時間がかかってしまううえに比較や検討が煩雑になりかえって混乱してしまいます。

少なくとも3社ほどの見積もり結果を比較できれば、十分妥当な相場は見えてきます。

また、それくらいの数の方が内容を精査して詳しく比較検討する余裕が生まれ、疑問点や不都合な点も発見しやすい点もメリットです。

 

最後に

 

現在では、屋根リフォームの見積もりは比較することが当たり前となっております。

比較をしないと、業者の言い値で施工をすることになり、割高の工事や手抜き工事のリスクが高まってしまいます。

比較する場合は、多すぎず、少なすぎない「3社」くらいがベストです。

ぜひ上手な見積もりをして理想のリフォームの実現を目指しましょう

屋根リフォーム会社の選び方

営業マン

 

屋根リフォーム会社を比較をするポイントは複数の会社から見積もりを取って、料金が安さと内容を比較して検討することです。

その際には、見積内容をしっかりと見比べて比較していくことが大事です。

 

見積での比較ポイント

料金が一式となっていないか

 

良くないところは、全体の料金だけが記されているだけで、具体的な内容が一切ないという事が良くあります。
これだと、何にいくらかかっているのかという検討をするとこが出来ません。

比較のしようがありませんから、まずアバウトな明細のところ「一式」表示は真っ先に選択肢から外すようにしましょう。

 

保証の有無

 

また、責任の範囲が不明確なところも良くありません。

何に対して責任を持つのかをハッキリと明示していることが大切です。

電話などでの口頭で責任を持ちますという事はあてにはなりません。

保証書の発行などハッキリと文書で明示していることが大切です。

 

追加料金が発生しないか

 

屋根リフォームというのは、実はかなり曖昧な事が多いので、施工してからさまざまな事をいって料金を上げたり、追加料金を取ったりという事が良くあるのです。

ですから、見積もりだけで工事が終了しないという事もあるわけで、こうした事がトラブルの要因となるという事が良くあります。

ですから屋根リフォームの見積もりをしたときに業者はどういう事に対して責任を持つのか、トラブルとなるような要

因はないのかという事をしっかりと比較して検討する事が大切です。

 

見積はネットで評判の会社を探そう

 

最近であれば、ネットで検討している屋根リフォーム会社の評判を参考にしてみるといいでしょう。

悪質な会社の場合はかなりの確率で悪い書き込みがかなり投稿されていることが多いものです。

何故なら、悪質な場合は黙っていることが出来ませんから、せめてネットに書き込みをして、屋根リフォーム会社の評判を下げたいという人が多数出てくるからです。

ネットに書き込んでも別に何の利益も投稿者には入らないわけですから、そこまでするだけの動機がある人だけが

投稿していることになります。この情報はかなり信用できると考えてもいいでしょう。

 

まとめ

 

屋根リフォーム会社も数多くいて、その中には良い業者も良くない業者もいます。

また費用面でも、安い業者もいますし、高い業者もいるので比較することが重要なのです。

評判の会社をピックアップして、見積もりを複数業者に依頼して比較していきましょう。

屋根塗装の塗料と料金の違い

屋根塗装工事

 

屋根塗装のリフォーム料金は、屋根の広さや足場を設置する範囲などのほか、塗料の種類によって変わってきます。

屋根塗装に使われる塗料にはいくつか種類があり、グレードによって耐候性や耐久年数に違いがあるのが特徴です。

また、遮熱や断熱など高い機能を持つ種類もあり、リフォーム料金は高額になりますが、建材が燃えにくくなったり、電気代やガス代が安くなったりするメリットがあります。

 

塗料の種類

 

シリコン

 

代表的な塗料はシリコン塗料と言われ、耐久年数が7年から10年程度と長いのに加えて、塗膜が水分になじみやすい性質を持っているので、汚れの付着がしにくいのが利点です。

1㎡あたり1,800円から2,500円が相場とされ、機能が高いのに価格は抑えられているので、だいたい10年ごとの塗りかえしが理想とされている屋根塗装で使うとコストパフォーマンスが良いでしょう。

 

ウレタン

 

耐久年数が5年から7年程度と言われるウレタン塗料は、摩擦に強く塗りやすい性質があります。機能や寿命がシリコン塗料よりも落ちますが、その分1㎡あたり1,500円程度と相場が安価です。

ただし、住宅が建つ環境によって長持ちしないため、塗りかえしの回数が増える可能性もあり、1度のリフォーム料金を安価に抑えられてもコストパフォーマンスが必ずしも良いとは言えません。

 

フッ素

 

耐久年数が長く、機能が高い種類が良いならフッ素塗料を選択するのも良いでしょう。高い耐水性を持つほか、耐熱性があるので直射日光が当たる屋根には適している種類です。

一方で、高層ビルやタワー、橋梁などにも使用される種類ですので、一般住宅にはオーバークオリティな面もあります。

1㎡あたり4,000円から4,500円がおよその相場となり、ウレタンやシリコンよりもかなり高値です。

ただし、耐久年数が15年と長く、塗りかえしの回数を減らせるため、土地面積の大きい住宅や複雑な構造の住宅で足場を多く設置する必要がある場合にはコストパフォーマンスが良くなるでしょう。

屋根塗装工事の流れ

屋根洗浄

 

一般住宅の場合、屋根塗装工事にはいくつかの工程があります。

工程についてひとつづつご紹介していきます。

 

屋根塗装の工程

 

足場の設置

 

屋根だけの工事の場合、足場を設置することがほとんどで、屋根に上って施工するので安全性や塗料などの飛散を防止するため、足場やメッシュシートなどを準備することが多いです。

屋根の角度が急な場合、住宅周囲に足場を設置したり、屋根に足場を設置するケースがあります。

塗装工事の初日は、足場の設置から施工していきます。

 

高圧洗浄

 

次に屋根の高圧洗浄を施し、カビや苔などいろいろな汚れを高圧洗浄機で除去することが可能です。

 

塗装作業

 

塗装の下塗りを行い、下塗りで屋根材や中塗り・上塗りなどの塗料の密着性をアップしていきます。

 

タスペーサー

 

屋根のタスペーサーを設置することが可能です。

屋根材の隙間に対してタスペーサーを設置し、隙間に塗料などが入り込まないよう隙間を確保することができます。

 

本塗り作業

 

塗装の中塗りを行うようになり、中塗りや上塗りの塗料は同じ塗料を使いながら塗装します。

次に屋根塗装の上塗りを行い、中塗りと同じ塗料を使って塗膜に厚みを付けることができ、屋根を雨水からしっかりガードすることが可能です。

屋根の形状や勾配などに応じてアレンジすることができ、劣化状況に合わせてその家に合った塗装工事を施工することができます。

 

最終確認、足場解体

 

基本的に、屋根塗装工事は足場の設置から高圧洗浄、鉄部塗装や下塗り、タスペーサーの設置や中塗り・上塗りと続いていきます。最後に足場の解体を行い、これらが一般的な工程です。

劣化状況や雨樋の補修、交換などさまざまな工程に合わせてプロセスが前後するケースもあるでしょう。

 

最後に

 

屋根塗装は基本的に3回塗りで塗膜をコーティングすることができ、きちんと仕上げることが可能です。

屋根塗装のカラー選びや遮熱塗料、断熱塗料などの塗料の悩みについて、業者に気軽に相談することができます。

屋根塗装と併せて屋根修理工事を依頼する人も多く、自宅の外装すべてのリフォームを任せる人もいます。

屋根材の種類に応じて、最適な塗装工事を利用することが可能です。

トタン屋根の雨漏りについて

古い民家の錆びたトタン

 

屋根にトタンが使われている場合には、雨漏りには十分に注意するようにしましょう。

その理由としては、少ない範囲の雨漏りでさえ、その被害がすぐに重大な雨漏りにつながるからです。

トタン屋根から雨漏りが発生しているのがわかった場合には、その屋根に使われているトタンが寿命を迎えている可能性が高いでしょう。

 

トタン屋根の耐久性

 

トタン屋根の寿命は、ほかの屋根材と比べるとかなり短いものだとされています。

一般的なトタンの耐用年数としては、10年から15年ほどとされています。

これはあくまでも一つの目安となり、家屋の立地条件や気候により、10年もたたないうち寿命を迎えてしまうことも多く見られます。

また耐用年数を大幅に経過したトタンの場合には、定期的にメンテナンスを早いサイクルで行わなければなりません。

寿命を迎えたりメンテナンスをさぼっていることが、雨漏りにつながることも考えられます。

 

雨漏りが発生する理由

 

トタン屋根で雨漏りが発生する理由としては、直接的な原因はさびや穴あきが考えられます。

トタン屋根は防水のためにメッキ加工がおこなわれていますが、これは経年劣化によりどんどんはがれていく特徴があります。

メッキがはがれると非常にさびやすくなるので、雨水に触れるとその水分によりすぐにさびが発生してしまいます。

さびた部分はどんどんもろくなり、穴が開きやすくなり、これが直接的な原因と言えるでしょう。

少しでもさびが発生すると、中心部分にはものすごい勢いで浸食が始まります。

そのため早急に対処しなければ、さびによる穴あきの範囲がどんどん進んでしまい、規模の大きい雨漏りにつながるでしょう。

 

自分で修理できる?

 

自分でもできる修正方法がいくつかありますが、ブルーシートを使った方法や防水テープやシーリング剤などを使った方法です。

しかし自分で修理を行うことはかなり危険をともなうことでもあり、永久的に雨漏りを防ぐことができるわけではありません。

確実に行うのであれば、業者に依頼をすることが一番です。

屋根塗装を頼むタイミング2020年10月2日

一般的に、外壁塗装をする時期は10年が目安と言われていますが、屋根に同じ塗料を利用していても塗替は10年が最適なタイミングとは言えません。

屋根根塗装のタイミングが10年ではない理由として、屋根は紫外線や雨などにさらされやすく外壁より耐用年数が短いからです。

外壁の場合は10年耐用年数がある材料を使っていても、屋根に利用するとおそらく6〜8年ぐらいしかもたないでしょう。

そのほか、屋根材別に耐用年数も変わってきます。

 

屋根材別の塗装の目安は?

 

屋根塗装の目安は8年程度を目安にすると良く、新築した後初めて塗替する場合、屋根材の種類で塗装するタイミングは変わってきます。

トタンの場合は7〜10年ぐらいで、スレートの場合は8~15年です。

セメント瓦の場合は10~20年で、ガルバリウム鋼板の場合は10~25年になります。

粘土瓦の場合は30年以上と言われています。

セメントやガルバリウム鋼板の場合20年以上もつと言われています。

塗料の耐用年数で決定されるので、一般的に8〜15年程度が目安になります。

傾斜のない陸屋根について防水塗装が必要になり、防水塗装の時期は8〜13年程度です。

 

塗装の時期は劣化状況で判断していく

 

屋根塗装は年数というより、劣化状況で判断するのが良いでしょう。

住居の周辺環境などにより、劣化の進行状況は変化するからです。

屋根塗装をするタイミングの目安になる劣化状況について、地上から遠目で見るか業者に調査してもらうのがおすすめです。

遠くからではなかなか見えないので、実際のぼり間近で見た方が良いでしょう。

屋根塗装や補修などを検討する劣化はいくつか症状があり、例えば色あせやコケ・カビ、ひび割れや塗膜の剥がれ、錆びや屋根材の破損などがあげられます。

 

最後に

 

一般的に屋根塗装をする時期として8年です。

新築の場合、屋根材によって10〜20年は塗装の必要がありません。

屋根塗装の目安は劣化症状で見抜く方が確実と言えます。

屋根塗装は40万円以上の費用が必要になることが多く、屋根はもちろん外壁塗装も一緒に依頼することで、足場代を安く施工することが可能です。

屋根リフォームと屋根修理に違いはある?

住宅を建設する大工 一戸建て 木造 上棟

 

屋根の工事では、「屋根リフォーム」「屋根修理」と世間ではよく使われている名称ですが、この2つにどのような違いがあるのでしょうか?

屋根を省くと「リフォーム」と「修理」というシンプルな違いはわかりますが、なかなかイメージしづらいとも思います。

この2つの名称のちがいについて、みていきましょう。

 

屋根リフォームとは?

 

屋根リフォームとは、古くなった屋根を「全体的に新しくする工事」のことを言います。

その主流と言える工事内容は「屋根葺き替え工事」です。

屋根葺き替え工事は、古い瓦を新しい瓦に交換していく工事です。

一番予算がかかり大規模な屋根リフォームとなります。

次に、既存の屋根の上から新しい屋根材を葺く「屋根重ね葺き工事」という工事も近年では多く施工されています。

屋根葺き替え工事よりも、瓦を剥がす手間や処分する手間が省けるため、コストを抑えることができるので人気がでてきている工事内容です。

最後に、既存の屋根の上に塗装をして綺麗に仕上げていく「屋根塗装工事」があります。

屋根リフォームの中では、一番費用が安く済ませることができ、こちらも人気がある工事内容です。

ですが、デメリットとして、塗装の寿命は短いため、定期的に塗り替える必要があり、メンテナンスコストが長期的にみると高くなってしまう点です。

 

屋根修理とは?

 

屋根修理とは、屋根リフォームと違い、全体的にではなく「部分的に修理」を行う際によく使われる名称です。

修理内容としては、「屋根瓦の部分的な交換」「板金の交換」「漆喰補修」などが該当します。

とくに、屋根が台風や地震などで部分的に損壊して、その箇所だけ修理したいという場合によく行われます。

屋根から雨漏りした際にも、部分的に瓦を交換して改善する工事も屋根修理です。

ですが、雨漏りした場合にも全体的な屋根葺き替え工事が必要なケースもあります。

その場合も屋根修理と言いますので、屋根リフォームと混同してしまうことも多く、結果的にはどちらも意味合い的には変わりはなくなっているのが現状です。

 

まとめ

 

屋根リフォームは、全体的に古くなった屋根を綺麗にする目的で行われる工事によく使われる名称です。

屋根修理は、緊急的なトラブル(自然災害)などで、部分的に修理を行いたい場合によく使われる名称です。

ですが、部分的な修理でも、古いものから新しく屋根を綺麗にしたい場合には屋根リフォームと言われますし、雨漏りで全体的な葺き替えが必要な場合でも屋根修理と言われるため、名称が混同してしまい、どちらも意味合い的には同じ内容となっています。

結論的には、どちらも深い違いはありませんので、同じ屋根工事の名称と考えておいて問題ないでしょう。

屋根リフォームの選び方

高所作業

 

屋根リフォームには、施工方法が何種類かあります。

一般的な施工方法は、屋根塗装です。

屋根塗装を行って、既存の屋根材の劣化速度を遅らせることができます。

その他、屋根カバー・屋根葺き替えがあります。

既存の屋根材から新しい屋根材に葺き直す工事です。

その他、部分的な屋根修理や雨漏り修理など施工方法があります。

それぞれの屋根リフォーム方法の選び方についてご紹介していきます。

 

屋根塗装がおススメな場合

 

屋根塗装は、築10年目の屋根リフォームでは一番お手軽で費用も安くおススメな工事です。

一般的に外壁塗装とセットで考えられているケースがほとんどです。

屋根塗装がおススメの理由は、築10年目ではまだ屋根材自体の劣化も少なくそのまま既存の屋根材を生かすことができるからです。

高額な費用をかけて、屋根カバーや屋根葺き替えを行てしまうのはもったいないように感じます。

立地条件や屋根材にもよりますが、10年サイクルで塗装を行っていけば30年ほどは持ちます。

そのため築年数が浅いうちは屋根塗装はおススメです。

 

屋根カバーがおススメな場合

 

屋根カバーは、築30年経過後や雨漏りしてしまった場合などにおススメです。

古くなった屋根材は、塗装を行ってもその効果を発揮できません。

劣化した屋根材に塗装をした場合、数年で剥離や剥がれが起きやすいのです。

また、雨漏りしてしまった場合には屋根塗装では雨漏りを解決することができないため屋根カバーや屋根葺き替え工事という選択肢となってくるのです。

また、屋根カバーは屋根葺き替えと比べて既存の屋根材の解体費用や処分費がかからないのでコスト的にも安く抑えられるのでおススメです。

 

屋根葺き替えがおススメな場合

 

屋根葺き替えは屋根カバー同様に築30年過ぎや雨漏りしてしまった場合などにおススメです。

屋根材によって、瓦屋根やセメント・モ二エル瓦はカバーができませんので、必然的に屋根葺き替えとなります。

屋根カバーより屋根葺き替えがおススメな場合としては、野地板が腐っていたり、雨漏り箇所の特定、屋根を軽くしたい場合、古い屋根材が残るのが嫌な場合などには屋根葺き替えがおススメです。

 

屋根修理がおススメな場合

 

屋根修理は、部分的に少ない費用で工事をしたい場合などにおススメです。

ご家庭の事情で、すぐに大きな出費が難しい場合などにピンポイントでそこだけ直したい場合に屋根修理を行えます。

台風シーズンや大雨時に板金材が剥がれたり飛んでしまったなど全体的にやる必要のない場合などもあります。

予算をかけずに部分的な緊急的な修理を行いたい場合には、屋根修理がおススメです。

 

まとめ

 

屋根リフォームにもこのような施工方法がありますので、ご自身の屋根の築年数や状況によって最適な屋根リフォームを選んでいきましょう。

屋根リフォームで使用する屋根材のメリット、デメリット

屋根塗装と仮設足場

粘土瓦

 

メリット

耐久性は約30年程と言われており、とても高耐久な昔ながらの屋根材です。

和風なお宅にとても合います。

デメリット

とても重量があり、地震などで屋根の揺れが大きくなり倒壊しやすい面があります。

また、屋根材自体の耐久年数は高いですが、漆喰などの細かいメンテナンスは必要となります。

 

コロニアル瓦

 

メリット

耐久性は約20年ほどですが、とても軽量でスマートでデザイン性に優れています。

安価な費用で、近年では新築時によく使用されています。

デメリット

塗装によるメンテナンスが必要となります。

10年ほどで、コケや汚れ等、防水機能が低下してひび割れなどが発生します。

 

セメント瓦

 

メリット

スレート屋根に対してカバー工法が使用できます。

デメリット

粘土瓦と同じくらいの重量で、地震の影響を受けやすいです。

また、塗装によるメンテナンスが必要で割れやすいので、近年ではあまり使用されていません。

 

トタン屋根

 

メリット

傾斜が少ない緩い勾配でも使用できます。

また、軽量で安価な費用なため昔からよく使用されています。

デメリット

とても錆びやすくメンテナンスが頻繁に必要となります。

また、鉄板で屋根材の厚みが薄いため雨音などが気になります。

 

シングル材

 

メリット

とても軽量で安価な費用、デザイン性にも優れています。

また、耐久性も20年以上期待出来て、メンテナンスは不要です。

さらに緩やかな勾配でも使用出来、複雑な屋根形状にも対応でき、

近年では良く使用されている屋根材です。

デメリット

とくにはありませんが、近年開発されている屋根材と比較すると、

断熱性や、メーカーの保証年数が少ないです。

 

ガルバリウム鋼板屋根

 

メリット

軽量で断熱効果、遮熱効果、遮音効果などが期待出来て、耐久性も非常に優れています。

メーカー保証では、穴あき25年間保証を出しています。

美観にも優れていて、屋根リフォームでは最も近年では使用されている屋根材です。

デメリット

少し費用が高い面と、緩やかな勾配では使用できません。

 

ジンカリウム鋼板

 

メリット

近年、注目が集まりつつある、メーカー30年保証の高耐久屋根材です。

ガルバリウム鋼板の更に上をいく性能で、ガルバリウムに

自然石粒を付着させて耐久性を向上させています。

屋根材もとても軽量なのに、見た目はとても重厚感ある美観となります。

デメリット

費用がとても高価です。

ガルバリウム鋼板と一緒で、緩やか勾配には適さない屋根材です。

耐久性以外の断熱効果などは期待できません。

 

まとめ

 

屋根材は、日々次々と新しい屋根材が開発されて進化してきています。

耐久性、軽量、付帯機能が、向上しています。

屋根リフォームする際には、新商品をしっかりとチェックしていくと、

その時のもっともすぐれた商品で工事ができると思います。